
【開催報告】久留米工業高等専門学校(久留米高専)にて、アントレ講義を実施しました!
レポート
2026年10月2日、久留米工業高等専門学校(久留米高専)にて、アントレプレナーシッププログラムの一環として特別講義を実施しました。本プログラムは、久留米市が主催する若年層向け創業人材育成プログラム「START-K」として行われたものです。
今回は、専攻科1・2年生が受講する「先端工学特論」の授業にて、「VCに聞く、起業とスタートアップのリアル」をテーマに、スタートアップやベンチャーキャピタル(VC)の仕組み、事業を生み出すうえで重要な考え方について講義いただきました。

講師には、ベータ・ベンチャーキャピタル株式会社の赤瀬太郎氏をお招きしました。
赤瀬氏は、大学入学後にスタートアップという言葉を知り、在学中には起業を目指した活動や事業支援に関わるとともに、九州大学起業部の代表も経験。その後、大学3年時からベータ・ベンチャーキャピタルでインターンを始め、2021年に入社されています。
講義の前半では、まず「一般的な起業」と「スタートアップ」の違いについて解説いただきました。段階的・継続的な成長を目指す事業に対し、スタートアップは、不確実性の高い領域に挑戦しながら急成長を目指すビジネスモデルであることを、身近な事例やクイズを交えながら紹介。さらに、この10年間で世界を大きく変えた企業やサービスを題材に、現在当たり前になっているものも、少し前まではまだ存在していなかった、あるいは立ち上がったばかりだったことが語られました。

続いて、スタートアップを資金面・事業面から支える「ベンチャーキャピタル(VC)」について、銀行との違いを交えながら説明いただきました。銀行が主に「融資」によって資金を提供するのに対し、VCは「出資」によってスタートアップの株式を取得し、その成長を支援するという仕組みです。実際の投資先事例も紹介され、スタートアップへの挑戦を支えるVCという仕事について、学生にとって具体的に知る機会となりました。
講義の後半では、「良い技術やプロダクトがあれば、ビジネスとして成功するのか」という視点から、事業づくりのリアルについて掘り下げました。
プロダクトアウトとマーケットインの違いや、事業を考える際の市場・タイミングの重要性などを実例を交えて解説。中でも「課題の大きさ=価値の大きさ」という考え方をもとに、優れた技術やプロダクトをつくるだけではなく、誰の、どれほど大きな課題を解決するのかを考えることが、事業の価値や社会的なインパクトにつながるというメッセージが紹介されました。
こうした内容は、日頃から工学分野を学び、研究や技術開発に取り組む学生の皆さんにとっても、新たな視点を得る機会になったようです。
講義後のアンケートでは、
「プロダクトアウトとマーケットインという考えが、自分がしている研究などにも繋がってくるという話が印象深かった」
「良い技術でも市場によってビジネスが左右されることが興味深かった」
「実力をもつだけでなく、戦う土俵を選ぶことも重要だということを学んだ」
など、自身の研究や技術と、社会のニーズ・市場との関係を捉え直したという声が寄せられました。
また、「一般的な起業とスタートアップの違いが分かった」「一つの進路として視野が広がった」「起業も一つの手だなと思った」といった感想もあり、これまでスタートアップやVCに馴染みのなかった学生にとっても、起業やスタートアップ、そしてそれを支援する仕事を、将来の選択肢の一つとして知る機会となりました。
本講義が、学生の皆さんにとって、自らが学んでいる技術や研究を「社会のどのような課題に生かせるだろうか」という視点で捉え、将来の進路や挑戦の可能性を広げるきっかけとなっていれば幸いです。
ご参加いただいた学生の皆様、貴重なお話をいただいた赤瀬様、そして本講義の実施にご協力いただいた久留米高専の皆様、誠にありがとうございました。
「START-K」では、今後も学生の皆さんが自身の可能性を広げ、新たな挑戦への一歩を踏み出すきっかけとなるプログラムを実施してまいります。
